『サブプライムのとばっちり』
7日の記者会見で、ポールソン米財務長官が、経営難に陥っている連邦住宅抵当公社(ファニーメイ)と
連邦住宅貸付抵当公社(フレディマック)を政府の管理下に置くと発表したことで、市場に安心感が広がり、午前の相場は、日経平均が大幅高です。
特に動きがよいのが、銀行、証券、保険、ノンバンクなどの金融株。
これらは、サブプライムローン問題で直撃を受けている銘柄群です。
サブプライム問題の影響は、知名度の低いその他金融会社にも大変大きな影響を与えています。特に、その“とばっちり”を受けているのが、
フィデックです。
フィデックは、
経理や買掛金管理業務のアウトソーシングと売掛債権の早期買い取りビジネスを融合して、中小企業の資金繰りを支援する
新しいタイプの金融会社です。
詳しくは、2008年1月30日付けデイリーアイ
「フィデック」をご参照下さい。
株価の推移は、散々です。5月19日に最近の戻り高値107,000円をつけて以来急降下。
9月5日には、13,840円の安値をつけています。
しかし、業績は極めて好調です。
2008年3月期の営業収益(売上高に相当するもの)は、36億6600万円(前年同期比+23.4%)、経常利益は17億1700万円(前年同期比+47.2%)と
9期連続増収増益を達成しています。
会社四季報によれば、2009年3月期も連続増収増益の記録をさらに更新する予想です。
中小企業の資金繰りは、原油高、原材料高、改正建築基準法や改正貸金業法の施行の影響により逼迫。倒産件数は増加しています。
東証一部上場のアーバンコーポレイション、同じく東証一部上場の創建ホームズ、ジャスダック上場のトランスデジタルなど、8月から9月にかけて、上場会社が倒産しているご時世なのですから、
中小企業の資金繰りが、相当厳しい状態になっていることは、想像に難くありません。
実は、このような環境は、フィデックにとって、追い風なのです。なぜなら、フィデックはクライアント企業の売掛債権を買い取って、クライアント企業の取引先(主に中小企業)に立替払いを行うからです。
たとえば、フィデックのクライアントであるドン・キホーテを例にあげてみましょう。
ドンキに商品を納入している業者は、商品納入と同時に現金を手にするわけではありません。日本では、「掛け(つけ)」という商習慣があり、実際に現金を手にするのは、早くて1ヶ月、長ければ3ヶ月もかかります。
新しい商品を仕入れるための資金がない業者は、時に、消費者金融や町金にお金を借りることもあるといいます。
フィデックは、ドンキから売掛債権(ツケ)を買い取って、ドンキに変わって立替払いをするのです。
このサービスを利用すると最短で15日もあれば、現金を手にすることができるのです。
中小企業が、このサービスを利用したいわけが、おわかり頂けましたか。
環境的には、フォローの風が吹いているフィデックですが、問題は、売掛債権を買い取るための資金の調達が追いつかないことです。フィデックは、その資金を、当然、銀行などから借り入れるわけですが、このご時世、銀行もそうやすやすとは
お金を貸してくれないのです。
これが、現在、株価が冴えない理由の1つだと思われます。
しかし、フィデックは、この間に、ひっそりと、しかし確実に顧客を獲得し、じりじりと力をたくわえています。
相場が戻るときは、金融株が柱になると思いますので、フィデックも改めて、評価されることになるでしょう。
(2008/9/8 記) コンテンツ