経済対策の恩恵を受ける銘柄特集@

8月29日に、11兆7000億円規模の
経済対策が決定しました。
その中身は、以下の通りです。

1.燃料及び原材料価格上昇に対する支援
  9兆1000億円
  ・原材料高に対応した中小企業向け保障制度創設。
  ・運輸業のサーチャージ導入を支援。
  ・省エネ船舶・車両の導入を促進。
※サーチャージ
 原油の高騰に伴って、運輸業の企業努力で吸収しきれない
 燃料価格の一部を割増料金によって
 顧客に負担を求めるシステム。

2.省エネ、環境対策等への支援
  1兆9000億円
  ・太陽光発電設備の導入支援。
  ・公立学校の施設約1万棟を耐震化。
  ・省エネ投資促進のための税を軽減。

3.生活者の不安を解消するための支援
  4000億円
  ・輸入麦の政府売り渡し価格の上げ幅圧縮。
  ・高速道路料金の引き下げ。
  ・後期高齢者医療制度での低所得者の保険料を軽く。

全体的な印象としては、
対処療法的な外科的処置といった印象を否めません。
原油高、原材料高による痛みを
一時的に緩和することに重点を置いているので、
根本的解決には至らないということです。

株価に与える影響も一時的なもので、
さらなる大幅な株価の下落の可能性は低くなるものの、
力強く上値を追っていく材料にはならないでしょう。
つまり、残念ながら、今回の経済対策の効果は
薄いと思われます。

ただ、「省エネ船舶・車両の導入促進」、
「太陽光発電設備の導入支援」、
「公立学校の耐震化」に関連する業種には、
恩恵がありそうです。

日本は、京都議定書で、2008年〜2012年の間に
1990年比で6%の温室効果ガスを削減することを
公約しています。

しかし、現状は、温室効果ガスを6%減らすどころか、
逆に6%程度増加しているのが現状で、
実質的に12%も減らさなければならないという
困難に直面しています。

特に、力を入れなければならないのが、
温室効果ガスの排出量の少ない発電システムと
環境車の開発です。

日本における代表的なクリーンエネルギーは
やはり、太陽光発電です。
関連企業は、「ロワゾベール便り」(メールマガジン)
でご紹介しておりますので、ご参照下さい。
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太陽光発電で、注目しておきたいのは、
やはりシャープだと思います。

シャープは、
太陽電池の原料であるシリコンの調達に失敗し、
2007年に、6年連続で守り続けてきた
世界生産量トップの座を
ドイツの新興企業Qセルズに奪われてしまいましたが、
シリコンの消費量を1/100に減らし、
コスト競争力にすぐれた薄膜型太陽電池で
巻き返しをはかっています。

薄膜型太陽電池は、
シャープにとって伝統的なお家芸である
液晶の延長線上にある技術なので、
一日の長があります。

シャープの切り札となるのが、
独自に開発した薄膜型太陽電池製造装置
「プラズマCVD」です。
ラインの生産能力は、ライバル会社である
アプライド・マテリアルズ(米)に勝るとのこと。
発電効率(太陽光のうち電気エネルギーに
変換することが可能な割合)も
業界トップを目指すそうです。

装置の製造については、
東京エレクトロンと提携するとのことですので、
東京エレクトロンにも恩恵が及ぶと考えられます。

さらに、シャープは、
一太陽電池パネル製造会社から脱皮して、
太陽光発電のプラント会社を目指すと
町田勝彦会長兼CEOは述べています。
つまり、材料提供から、製造装置、パネル、プラント、
メンテナンスと、
太陽光発電所建設の川上から川下まで、
トータルソリューションサービスを提供できる会社を
目指すのだそうです。
これは、参入障壁の高いビジネスになります。

ちょっと、長くなってしまったので、
経済対策の恩恵を受ける銘柄特集第二弾として、
明日、環境対策車を取り上げてみたいと思います。

(2008/9/1 記)