地方スーパーの逆襲

ソフトバンクモバイルが7月11日に
アップルのスマートフォン「iPhon 3G」を発売しました。
本日12時の発売開始に先駆けて
朝7時に先行発売した表参道の販売店には、
10日午後10時30分頃に約800人の行列ができ、
最終的には、1000人以上が並んだそうです。
そして、予告なしのサプライズパフォースもありました。
孫正義社長が突然現われて、
列の最後尾まで握手して回ったのだとか。

このような光景だけを見ていると、
日本の消費は絶好調のように思われますが、
現実の生活では原油高、原料高の影響で、
確実に消費が落ち込んできています。

本日の日経新聞に、
大手小売りの2008年3−5月期の連結業績が
掲載されていましたが、
総合スーパー、百貨店、外食は不振、
食品スーパー、コンビニには好調と
明暗を分けました。

セブン&アイホールディングス、イオンなどは、
衣料・雑貨が苦戦。
J・フロントリテイリング、高島屋、松屋などは、
高額・ブランド品の売上が低迷。
サイゼリヤ、ロイヤルホールディングスなどは、
ガソリン高騰の影響で客足が遠のき、
不振にあえいでいます。

一方、外食を控え、家庭で食べる「内食」志向の高まりや、
食の安全問題で手作りの家庭料理の重要性が
見直されたことなどを背景に
ライフコーポレーション、マルエツなどの売上は好調です。

また、お弁当やお総菜の売上が伸びていることから、
ローソンやファミリーマートが
最高益を達成しています。

確かに、食品スーパーの株は上がっていますね。
たとえば、東京都世田谷区・大田区を中心に
食品スーパーを展開するオオゼキの株価は、
2008年3月13日の2465円を底に
昨日は、3180円の高値をつけており、
日経平均とは逆行するように約30%も上昇しています。

以前、デイリーアイでご紹介した
「ヤオコー」(2007年2月5日)は、
2008年3月18日の2615円を底に、
昨日は4000円の高値をつけています。
上昇率は、53%。

このような現象を見ていると、まるで、
ローカルな食品スーパーの反乱が
起こっているかのようです。

大変象徴的なのが、
「アークス」(2007年3月2日)の動き。
アークスの株価も
2008年1月22日の1103円を底に
2008年7月9日に1550円の高値をつけています。
上昇率は、約41%。

アークスは、
北海道の食品スーパーが連携した持ち株会社です。
社長の横山氏は、
力の弱い地元スーパー団結の旗振り役を担っていますが、
その原動力は、
イオンやイトーヨーカ堂など
ナショナルブランドスーパーの北海道進出から
郷土を守りたいという反骨精神にあります。

地方の食品スーパーは、
総合量販店に対抗するために、
智恵をしぼって、
地元密着型のオリジナリティの高い様々な
サービスを展開してきました。
この地道な努力が、報われつつあるように思えるのです。

確かに、原油高や節約志向の高まりという
逆風の影響はあるものの
総合量販店の不振の理由は、
それだけではないように思えます。
規模のメリットを追求するやり方は、
経済の成熟期に入ってきた日本において、
通用しなくなってきたのではないかと思うのです。

その潮目を感じとっているからこそ、
昨今、イオンやイトーヨーカ堂は、
国内での不採算店を整理して、
海外への展開に注力しています。

今まで、地味な存在であった
地方の食品スーパーにいよいよ脚光が当たる時が
来たのかもしれません。

(2008/7/11 記)