さわかみファンド

一環した長期投資で定評がある「さわかみファンド」の
澤上篤人氏が、7月5日号の週刊東洋経済で、
今後のファンドの運用方針について語っています。

澤上氏の主張は常に一環しています。
「10年先、20年先の将来をイメージして、
子供や孫たちに住まわせたい社会の実現に向けて
がんばっている会社。
こうした会社の中で、売られすぎた銘柄を
選んで買っている。」

具体的には、自動車や代替エネルギー、
食料、水などの環境に関連する製造業を中心に
昨年来の下げ相場の過程でも
積極的に買い向かっています。

先行き5年ぐらいに起こりうる可能性のあるリスクは、
全部そぎ落とすことを目指しているそうで、
銀行・証券株、金利敏感株は、
組み入れ銘柄からできるだけはずしています。
今後の最大のリスクは、金利上昇と考えているからです。

世界的なインフレは、一過性のものではなく、
今後も続くであろうトレンドと考えており、
超低金利を前提にビジネスモデルを構築している
金融株や金利敏感株は、
大きなマイナスの影響を受ける可能性が高いと
予想しているのです。

さらに、為替変動のリスクを極力小さくするために、
日本株特化のポートフォリオを構築しています。
日本の輸出関連企業は、
まだまだ、間接的に世界の成長を取り込むことが可能で、
為替変動のリスクを冒してまで、
海外に投資をする必要はないと考えているようです。

ただ、欧米市場が日本市場と比較して
相対的に割安になった場合には、
一時的な避難場所として、
海外に投資をするという選択肢は持っています。
円資産での運用にこだわるのは、
ファンドの基軸通貨を持っていないと
根無し草運用になるというのが、
澤上氏のポリシーだからです。

このぶれない運用方針こそが、
さわかみファンドの真骨頂ですね。
澤上氏の投資哲学が支持されているからこそ、
日本株投資に向かい風が吹いていても、
ファンドに資金が入ってくるのです。

実際、最近の投資の資金流出入を見てみると、
外国債券や外国株で運用するファンドに
多くの資金が集まっていますが、
日本株ファンドの多くは資金流出の傾向が続いています。
以下は、日本株ファンドの資金流出入状況です。

ファンド名 純資産
(億円)
流出入額
(億円)
1 フィディリティ・日本成長株
ファンド(フィディリティ)
3,695 ▲339
2 さわかみファンド 2,509 452
3 ノムラ日本株戦略ファンド
(野村)
2,254 ▲516
4 インデックスファンド225
(日興)
2,131 163
5 ダイワ日本好配当株
ファンド(大和)
1,873 ▲343
6 日本好配当株投信
(野村)
1,652 ▲167
7 フィデリティ・ジャパン・
オープン(フディリティ)
1,642 ▲283
8 フディリティ・日本配当成長株
ファンド(フィデリティ)
1,511 65
9 MHAM株式インデックスファンド
225(みずほ)
1,461 120
10 三菱UFJインデックス225
オープン(三菱UFJ)
1,199 225
            (出所:週刊東洋経済7月5日号)

やはり、株式の下げ局面で、資金が集まってくる投信こそが、
ホンモノの投信ですね。

(2008/7/3 記)